代表質問 2017年9月20日 徳島県議会本会議場
庄野昌彦 私は、新風・民進クラブを代表して、県政の重要課題について質問してまいります。知事初め理事者各位におかれましては、県民が笑顔になるような温かい御答弁をお願いしておきます。  まず初めに、さきの日本列島を縦断した台風十八号、県内でも三好市池田町の馬路地区での山斜面の崩壊により、大量の土砂が水田に流入したのを初め、床下浸水、建物倒壊など、被害を受けられた方々に対しまして、心からお見舞いを申し上げます。また、一日も早い回復を心から祈念しております。  それでは、質問に入ります。  初めに、県民のワーク・ライフ・バランスの実現に向けた県の率先した働き方改革の取り組みについて質問させていただきます。  大手広告会社電通において、前途ある若者が長時間労働を放置され、みずからの命を絶ったことがきっかけとなり、現在、国を挙げて働き方改革や長時間労働削減に向けた取り組みが進められております。  徳島労働局の発表によると、二〇一六年度に立入調査した県内千九十九事業所のうち、六三・七%の七百事業所において、長時間労働や賃金未払いなど、労働関係法令の違反が確認され、九年連続で六〇%を超える水準が続いています。  国においては、一億総活躍社会の実現に向けて、働き方改革を重要課題に位置づけ、働き方改革実現会議における議論を経て、ことし三月に、時間外労働の上限規制や同一労働同一賃金などを盛り込んだ働き方改革実行計画の策定が行われました。また、厚生労働省は、自己申告による労働時間と実労働時間の乖離による過重な長時間労働や割り増し賃金の未払いといった問題を解消するため、ことし一月に、労働時間の適正把握のためのガイドラインを策定し、具体的な対応策も示されたところです。長時間労働は、県民の命と健康を脅かすものであるとともに、また運送、流通業などでは重大事故にも直結し、大惨事を引き起こす危険性もあるほか、さきの電通のように、使用者側も大きなペナルティーを受けることになり、企業の信用失墜等にもつながります。また、長時間労働は、使用者側にとってコストに直結することから、不払い残業やサービス残業の温床となるおそれがあり、さきの厚生労働省のガイドラインに沿った対策など、法令遵守を徹底する必要があります。  一方、徳島県庁における平成二十七年度の職員一人当たり月平均残業時間は約二十時間であり、年々増加傾向にあると報道もありました。また、これまで審議会等の場においても、外部の委員さんから、県庁は不夜城と言われるように、長時間労働の象徴となっているとも言えます。このようなことから、県民のワーク・ライフ・バランスを実現し、安心して働きながら、育児、介護などの家庭生活も両立できる社会をつくるためには、県みずからが民間事業者の手本となるよう姿勢を示す必要があると考えております。  そこで、お伺いします。  職員の超過勤務縮減や国のガイドラインに沿った労働時間の適正管理など、県庁における働き方改革の取り組みについて御所見をお伺いします。  次に、部落差別解消推進法を浸透させるべきという観点から質問します。  部落差別解消推進法が、二〇一六年十二月十六日に施行されました。二〇〇二年三月末日での地対財特法の期限切れ以降、十四年九カ月にわたる部落問題に特化した法律の空白が終わったことになります。法期限切れ以降は、同和という文字が人権に置きかえられ、部落差別は解消したのかとする空気もあったように感じますが、ここに来て、議員立法で法律が制定された意義は、現在もなお部落差別が存在すると、部落差別の存在を公式に認知したことです。この法律の第一条には、部落差別の解消を推進し、もって部落差別のない社会を実現することを目的とすると、この法律の目的が明記され、部落問題解決を実現するための施策展開を、国及び地方公共団体に求めています。  この法律は理念法ですが、その地域の実情に応じた施策を地方公共団体に求めています。また、相談体制の充実と部落差別の実態に係る調査を行うことが明記されています。  五月十七日、部落解放徳島地方共闘会議は、飯泉知事に要請活動を行い、部落差別解消推進法については県職員への研修や県民への周知を行うべきであり、部落差別に関する相談体制の充実や実態調査などに取り組むべきとの要請を行っております。  そこで、お伺いいたします。  今後、部落差別解消推進法を浸透させ、部落差別のない社会を実現するため、どのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いします。  次に、人獣共通感染症対策についてお伺いします。  私は、昨年の十一月十日、北九州市小倉で開催された第二回世界獣医師会・世界医師会国際会議に参加しました。国際会議で、世界獣医師会長は、人と動物の共通感染症である新興・再興感染症が増加している問題と薬剤耐性菌に係る問題のさらなる進行に対応することが重要と述べられました。また、藏内日本獣医師会長は、近年、エボラ出血熱、中東呼吸器症候群MERS、重症急性呼吸器症候群SARS、新型インフルエンザ等の流行、台湾の野生動物における狂犬病等の人と動物の共通感染症の発生が国際的な問題となるとともに、我が国におけるデング熱の発生、最近では中南米でのジカウイルスの感染拡大など、越境感染症が我が国にとっても脅威となっており、このような状況の中、人と動物の健康と環境の保全を一体として対応するOne Healthの理念が関係者の間で普及してまいりました。日本獣医師会はいち早くこの理念に共感し、本会の活動方針として「動物と人の健康は一つ。そして、それは地球の願い」を掲げて活動を推進しています。さらに、二〇一三年十一月には、公益社団法人日本医師会との間でOne Healthに基づく学術協力の推進に関する協定書を取り交わし、その後、医師と獣医師の情報交換の場として、連携シンポジウムの開催などを実施してまいりました。また、全国においても、各地域の獣医師会と医師会の連携が進められており、医師と獣医師が協力して国民生活の安全・安心に寄与する体制を築くことは、私の理念であり使命と考えておりますと述べられました。  本県でも、医師会、獣医師会が連携し、人獣共通感染症対策にもいち早く取り組まれており、敬意を表する次第であります。  さて、近年、本県を含め、急増しているとの報道があります。それは、マダニが媒介する日本紅斑熱やSFTS--重症熱性血小板減少症候群であります。亡くなる事例もあり、特に注意が必要であります。ペットや野生動物も感染し、ことし七月には、野良猫にかまれて感染したと見られる五十代の女性が、昨年、SFTSで死亡していたことも判明しています。  そこで、お伺いします。  マダニ媒介感染症を含め、人獣共通感染症から命を守るためにどのような取り組みを進めていくのか、御所見をお伺いいたします。  次に、県に勤務する獣医師の処遇改善と確保対策について質問します。  私は、過去何度も、本会議でこのテーマを取り上げてきました。それは採用に困難をきわめているからであります。試験制度の変更や大学訪問、インターンシップなど、さまざまな取り組みにもかかわらず、採用予定者数を確保できないことから、退職獣医師の再任用などで何とか業務を遂行しているとお聞きしていますが、厳しさは今後も変わらないと思います。  九月一日に、日本獣医師会を訪問し、古賀事務局長から、獣医師の就業状況について調査してまいりました。平成二十六年度の全国調査によると、獣医師免許保有者約三万九千百人のうち、一、産業動物獣医約四千三百人、一一%です。主に家畜や家禽の診療に従事しています。二、公務員約九千五百人、二四%、主に家畜伝染病の防疫、国内防疫、動物検疫、家畜改良技術の研究開発、食肉等の安全の確保、食肉検査、食品衛生監視、指導、狂犬病などの予防などの行政に従事しています。三、小動物診療、約一万五千二百人、三九%です。主に、犬、猫などのペットの診療に従事しています。四、その他の分野約五千六百人、一四%です。大学の教員、動物用、人体用医薬品の開発、海外技術協力などに従事しています。五、獣医師として活動していない者、約四千六百人、一二%です。平成二十八年三月の獣医大学卒業生の進路は、小動物四二%、公務員一七%、産業動物九%であり、小動物診療が依然として多い状況です。  また、先月二十九日に福岡県の人事委員会に調査に行ってまいりました。福岡県人事委員会は、特定獣医師職給料表の新設勧告を、本年一月三十一日に行い、四月一日から適用されています。ほとんどの県が、医療職二表を適用している中、全国では初めての獣医師給料表を勧告しました。家畜防疫、屠畜検査など、高い専門性と技術力を必要とする業務に従事する獣医師に適用し、家畜保健衛生所、食肉衛生検査所に勤務する獣医師が対象となります。医療職一表とまではいきませんが、月におよそ八千円のアップになるそうです。処遇改善の一例だと思います。  本県の処遇改善は、平成二十七年の人事委員会勧告で、初任給調整手当は全国トップクラスの月額五万円、四年目まで据え置き、その後漸減し、採用から十五年間の支給となっております。処遇改善の重要性を考慮していただいた結果だと敬意を表します。しかしながら、あと一年六カ月後には、県庁の現役獣医職員が全て六年間の獣医学教育を受け、国家試験をクリアした獣医師ばかりとなります。獣医師免許の条件、資格は医師免許と同様です。  現時点での本県の給与制度において、採用時における医師と獣医師との給与を比較してみても、約二倍の開きがあります。なぜこのような開きがあるのでしょうか。今から本腰を入れて、獣医師の処遇改善を進めていかないと、ますます県庁を希望する獣医師が不足すると考えます。  そこで、人事委員会にお伺いいたします。  例えば、給料表の改善勧告などの獣医師の処遇改善に向けた取り組みについて、どのように考えているのかお伺いします。  また、今後、県として、獣医師の確保に向けてどのような取り組みをするのか、御所見をお伺いします。  次に、教員の長時間勤務問題をいかに解消していくか質問いたします。  以前から、私のところにも、中学校教員の方や教職員組合の方から相談があり、問題視しておりました。そんな中、文部科学省による二〇一六年度公立学校教員勤務実態調査の集計結果が、五月十三日に大きく報道され、小学校教諭の約三割、中学校教諭の六割近くが、過労死ラインである月八十時間を上回る時間外労働をしていたというショッキングな実態が明らかになりました。  会派としても、この実態調査を詳しく知るために、八月二十八日に、議員会館にて、文部科学省初等中等教育局伊藤財務課長から説明を受けました。全国の小中学校約四百校にフルタイムで勤務する教員を対象に調査を実施し、小学校三百九十七校、小学校教員八千九百五十一名、中学校三百九十九校、中学校教員一万六百八十七名から回答がありました。教員の時間外労働については、生徒の実習、学校行事、職員会議、非常災害など、超勤四項目に限って命じることができるとしていますが、形骸化していると言わざるを得ません。特に、土日一日当たりの学校内勤務時間が、平均で、小学校が一時間七分、中学校では三時間二十二分でしたが、中学校では十年前より一時間四十九分もふえています。部活動、クラブ活動が大きな要因です。部活動をめぐっては、スポーツ庁が休養日設定のガイドライン策定を進めており、外部人材を部活動支援員として学校職員に位置づけ、指導や大会への引率が可能となるよう制度を改めるなどの取り組みを行っていると聞いています。教員の負担軽減のため、地域や外部人材との協力強化などを模索することも重要だと考えます。  生徒指導や部活動、学校運営に関する事務作業にも追われ、教員の役割は肥大化、複雑化してきております。土日には持ち帰り業務、またきめ細かな保護者対応も求められております。過重労働が続けば、心身の健康が損なわれ、教育の質の向上は望めなくなります。  そこで、お伺いいたします。  これらを踏まえ、教員の負担軽減についてどのように改善していこうと考えているのか、御所見をお伺いいたします。  それぞれ御答弁をいただきまして、質問を続けてまいります。    (飯泉知事登壇)

飯泉嘉門知事 庄野議員の御質問にお答えさせていただきます。  まず、県庁における働き方改革の取り組みについてであります。  一億総活躍社会の実現に向け、国を挙げて働き方改革の取り組みが進められている中、長時間労働の是正は、職員の健康保持はもとより、ワーク・ライフ・バランスの実現を図る上で極めて重要な課題であると、このように認識いたしております。  こうしたことから、これまでも、年間を通じたノー残業デーの実施や「あわ・なつ時間」の期間中の早朝出勤、早期退庁の励行、業務量の増加に応じた年度途中における職員の異動や非常勤職員の任用など、超過勤務の縮減に向けたさまざまな取り組みを柔軟かつ機動的に行ってまいっているところであります。  今年度は、新たに超勤縮減、年休取得などに係る数値目標や具体の取り組みを定めた働き方改革推進方針を策定するとともに、五月には、職員の子育てを支援するイクボス宣言に加え、各部局長が働き方改革宣言を行うなど、これまでのワークスタイルを大きく見直す取り組みを全庁挙げて推進いたしているところであります。  また、県庁版サテライトオフィスの開設、モバイルワークの普及促進、在宅勤務の実証実験によるテレワークの活用を積極的に進めており、七月二十四日には、国の取り組みに賛同し、百五十人規模でのテレワークデイを実施いたしたところであります。  さらに、六月からは、消費者くらし安全局を初め、複数の部署におきまして、Wi-Fiの活用による個人の座席を特定しないフリーアドレス制の導入を行っており、全国に先駆け、ICTを積極的に活用した、場所に縛られない働き方の実践をいたしているところであります。  加えて、国が策定した労働時間の適正把握のためのガイドラインの趣旨も踏まえ、本年七月から、職員のパソコンにつきまして、起動と終了に連動して出退勤時刻を記録する機能を順次導入しており、こうしたシステムの活用も図りながら、労働時間の適正な管理に努めてまいります。今後も、これらのハード、ソフト両面からの取り組みを着実に進め、ワーク・ライフ・バランスの実現はもとより、県庁の取り組みが県内事業者の皆様方を牽引するモデルとなるよう、一歩先の未来を見据えた徳島ならではの働き方改革を強力に推進いたしてまいります。  次に、部落差別解消推進法を浸透させ、部落差別のない社会を実現するためどのように取り組んでいくのか、御質問をいただいております。  昨年十二月に施行されました部落差別解消推進法には、現在もなお部落差別が存在すること、部落差別は許されないこと、部落差別を解消することが明記されております。世界各地で地域紛争や人種差別など、厳しい人権侵害が繰り返されている中で、部落差別のない社会の実現を掲げたこの法律は、国民への人権尊重のメッセージともなるものであり、まことに大きな意義がある、このように認識いたしておるところであります。  県といたしましては、まず県民の皆様方に推進法を知っていただくため、人権啓発の推進拠点であるあいぽーと徳島での各種イベントを通じた周知、新聞やあいぽーと通信を活用した広報、人権啓発推進員による研修会の全県展開など、きめ細やかな周知・啓発活動に取り組みますとともに、全ての県職員を対象とした推進法に関する人権研修も鋭意進めているところであります。  また、あいぽーと徳島におきまして、法務局や弁護士会と連携して、人権相談窓口の開設をいたしまして、部落差別に関する相談にも的確に対応いたしているところであります。  こうした取り組みを一層加速させるとともに、新たにチラシを読み上げる音声コードつきの本県オリジナルの広報チラシを作成し、市町村や関係機関はもとより、包括業務提携を結んでおりますコンビニエンスストアにも配置いたしてまいります。  また、県を挙げて地域の実情に応じた施策を展開していくため、十月を目途に、市町村や隣保館が参画する人権行政ネットワーク連絡会議を新たに設置し、地域における現状や課題の情報の共有、部落差別の解消に向けた施策の構築などに取り組んでまいります。さらに、今後、国が実施いたします予定の部落差別の実態に関する調査につきましては、県といたしましても積極的に協力いたしてまいります。  今後とも、推進法の趣旨を踏まえまして、国や市町村、関係団体や企業と連携を図りながら、部落差別のない社会の実現に向け、実効性のある事業展開をしっかりと取り組んでまいります。    (福井政策監登壇)

福井廣祐政策監 マダニ媒介感染症を含めた人獣共通感染症から命を守るための取り組みについて御質問をいただいております。  議員お話しのとおり、近年、地球温暖化の進行やグローバル化の進展により、人と動物に共通する新興・再興感染症や海外旅行に伴う輸入感染症による国内での患者発生や感染の拡大が危惧されており、その感染防止を図ることが極めて重要であると認識いたしております。  県におきましては、これらの人獣共通感染症対策として、動物由来感染症対策検討会を設置するとともに、平成二十八年三月には、徳島県医師会と徳島県獣医師会が学術協力の推進に関する協定書を締結し、人と動物の健康は一つ、いわゆるOne Healthとの考えのもと、連携、協力して取り組んでいるところであります。  この一環といたしまして、県医師会と県獣医師会、本県との共催によります動物由来感染症講演会を開催し、それぞれの立場からの研究成果や医師、獣医師連携による事例発表などを行い、人獣共通感染症対策の重要性について共通認識を図ったところであります。  また、マダニ媒介感染症につきましては、本県におきましても、昭和五十九年、日本で初めて発見された日本紅斑熱を初め、多くの感染患者が報告されておりますが、中でも重症熱性血小板減少症候群、いわゆるSFTSについては、ことし全国的にも患者数が増加し、致死率も高いことから、感染予防の徹底や医療機関への適切な受診が大変重要であると、このように考えております。  このため、県におきましては、予防対策やマダニに刺された場合の対応として、長袖、長ズボンを着用し、肌の露出を少なくすることや、刺された場合には、ダニを無理に引き抜こうとせず、また刺された後、発熱や嘔気などの症状があれば、直ちに医療機関を受診するよう、リーフレットの配布やホームページへの掲載など、県民の皆様への周知徹底に努めているところであります。  さらに、今年度、改定予定の徳島県感染症予防計画において、マダニ媒介感染症等の動物由来感染症に関して、医師や獣医師などのさらなる連携強化、あらゆる機会を捉えた県民への広報などについて盛り込んでまいりたいと考えております。今後とも、関係機関との情報共有、連携協力による人獣共通感染症の発生予防と蔓延防止対策にしっかりと取り組んでまいります。    (田岡人事委員長登壇)

田岡博明 人事委員長  獣医師の処遇改善に向けた取り組みについての御質問でございますが、高病原性鳥インフルエンザや口蹄疫などの家畜防疫対策、食の安全・安心確保に向けた屠畜検査など、獣医師の職務の重要性が高まる中で、獣医師養成大学における本県出身の在学者が限られていることに加え、動物病院の開業志向などが強いことから、人材の確保は厳しい状況が続いております。  このようなことから、人事委員会といたしましても、これまで受験上限年齢の段階的な引き上げや、競争試験から選考による採用方式への変更など、任用面での改善策を講じてまいりました。一方、処遇面につきましては、獣医師を初め、職員の給与は、地方公務員法に定められた均衡の原則等に基づき決定すべきこととされております。このことから、国の基準や他の地方公共団体の職員給与との均衡を考慮の上、家畜保健衛生所等に勤務する獣医師に対する給料表につきましては医療職二表を適用しておりますが、民間企業等との初任給の差を調整する初任給調整手当につきましては、高い専門性と技術力を有する獣医師を最優先に確保するため、平成二十七年十月に支給月額を上限五万円に引き上げ、支給期間を十五年に延長することの給与勧告を行い、平成二十八年度から、全国トップクラスの給与水準となる改善策が講じられているところであります。  人事委員会といたしましても、獣医師の確保は重要な課題と認識しており、今後におきましても、任命権者と情報共有を図りながら、その人材確保に向けて努めてまいりたいと考えております。    (吉田経営戦略部長登壇)

吉田英一郎経営戦略部長  県として、獣医師の確保についてどのような取り組みをするのかとの御質問でございますが、全国的な公務員獣医師不足の中、本県におきましては、これまでも受験可能年齢の引き上げや採用試験の複数回実施、初任給調整手当の早期創設及び支給額全国トップレベルへの引き上げに加え、職員が各大学に出向いての獣医学生向けの説明会、旅費の一部を負担するインターンシップ研修の実施、獣医師修学資金の貸与制度の創設など、獣医師確保に向け、さまざまな取り組みを実施してまいりました。  さらに、公務員獣医師の確保については、国を挙げた抜本的な対策が必要なことから、本県のみならず、全国知事会や四国知事会を通じ、国に対し政策提言も行ってきております。これらの取り組みにより、毎年一定数の獣医師確保が図られるとともに、県外出身者が徳島県を選び、採用試験を受験、採用に至るといった事例も出てきているところでございます。  一方、議員からお話がありましたように、獣医師の採用環境は、地域、職域の偏在により、これからも厳しい状況が続くものと認識しております。そこで、自治体間の人材獲得競争に打ち勝つべく、獣医師を含む各職種の若手職員をメンバーとして立ち上げた職員採用タスクフォースにおいて、プロモーションビデオ「戦う公務員」や職員採用総合案内パンフレットを作成するとともに、今年度は新たに獣医師を初めとする職種別パンフレットを作成し、他の自治体との差別化を図ったリクルート活動を積極的に展開することとしております。  今後とも、処遇改善を初めとする抜本的な対策について、引き続き国への提言、要望活動を実施するとともに、全国の獣医学生に対し、徳島県職員として働くことの魅力、そしてやりがいをしっかりと伝えることで、本県畜産業の振興を支え、食の安全・安心を守る獣医師の確保に取り組んでまいります。    (美馬教育長登壇)

美馬持仁教育長  教員の負担軽減についてどのように改善していこうと考えているのかとの御質問でございますが、県教育委員会では、これまでも教員の多忙化解消を重要課題の一つと捉え、業務内容の見直し、出張の精選、スクールカウンセラーを初め専門スタッフの配置など、効率的で働きやすい職場環境の整備に努めるとともに、子供と向き合う時間が確保できるよう取り組んできたところでございます。  また、本年一月、教育委員会事務局内に働きやすい職場づくり推進委員会を設置し、超過勤務時間の縮減、年次有給休暇取得の促進などに積極的に取り組んでいるところでございます。しかしながら、本年四月に文部科学省が公表した平成二十八年度教員勤務実態調査によると、十年前の調査と比べて勤務時間が増加するなど、長時間勤務の状況が明らかとなったことから、本県においても詳細な勤務実態を把握するため、県立学校においては八月から、公立小中学校においては十月から調査を開始することといたしました。今後、調査結果を分析した上で、年内には実務的な検討作業を行うためのタスクフォースを立ち上げ、長時間労働の改善や教員の負担軽減について、教育現場で働く教員とともに議論することとしております。  一方、国においては、本年八月に、学校における働き方改革に係る緊急提言がなされたほか、来年度予算の概算要求において、小学校の専科指導や中学校の生徒指導の充実に向けた教職員定数の改善、スクールサポートスタッフや部活動指導員の配置など、教員の負担軽減に関する具体的な取り組みが盛り込まれているところでございます。今後、このような国の動きも踏まえ、タスクフォースで出された意見を集約しながら、県教育委員会として実効性のある方策を検討するとともに、市町村教育委員会とも連携し、業務改善やワーク・ライフ・バランスを一層強め、教員の負担軽減にしっかりと取り組んでまいります。    (庄野議員登壇)

 それぞれ御答弁いただきました。今考えられる本当に精いっぱいの答弁をしていただいたと思います。ありがとうございます。  コメントを少し申し上げます。  働き方改革については、超過勤務解消に向けた取り組みはもちろんのこと、やはりワーク・ライフ・バランス、仕事と生活の調和を県庁が率先して行っていただきたいというふうに思います。  部落差別解消推進法に係る取り組みについては、実態調査について、全国知事会とも連携して、予算の確保要望もお願いしたいと思います。また、相談体制として、隣保館の強化と相談に乗れる人材の確保と育成が必要になると考えております。あいぽーと徳島の充実についても、さらにお願いしておきます。  人獣共通感染症対策については、県民に対して情報提供を的確にお願いしたいのと、医師会、獣医師会との連携についても、さらに深めていっていただきたいと考えております。  また、本県獣医師職員の処遇改善と確保対策については、日本獣医師会での調査では、獣医師需給の課題は、継続的な小動物診療分野志向から来る産業動物分野や家畜衛生・公衆衛生分野の公務員獣医師の採用難による獣医師就業の職域偏在にあるとしておりまして、不足職域における処遇改善が必要であると述べられておりました。私としても、医療職一表の適用が当然だと考えておりますので、今後の御検討をお願いしておきます。  また、飯泉知事におかれましては、全国知事会での発言等々もこれからさらにお願いいたしたいというふうに思います。  また、教員の長時間勤務の解消については、県内の実態を十分に調査、把握していただいて、教員のワーク・ライフ・バランスにも十分気を配っていただきたいと思います。  引き続き、質問を続けてまいります。  それでは、東京渋谷に新設される宿泊機能を持つアンテナショップターンテーブルの活用策についてお伺いします。  この九月議会事前委員会におきまして、県から、首都圏に開設する情報発信拠点ターンテーブルがことし十二月の竣工を予定し、来年一月以降、いよいよオープンするとのことをお伺いしました。このターンテーブルでは、県産のすばらしい食材をふんだんに活用するレストランを核に、カジュアルな軽食を提供するカフェ、気に入った商品を購入できるマルシェ、さらには観光客やビジネス客に向けたホステルまで備える他県のアンテナショップとは一線を画した施設であると聞いております。東京オリンピック・パラリンピックを控え、世界中から人が集まる東京渋谷に、徳島県のさまざまな情報を発信できる拠点施設が開設することは、県産品の販売拡大につながることはもとより、首都圏における徳島県そのものの認知度を飛躍的に高める起爆剤となるのではないかと大いに期待しています。  しかし一方で、この施設を運営することによる事業効果がうまく徳島に還元されず、首都圏に住む人たちや国内外から訪れる観光客だけが受益者となり、肝心の県民が恩恵を受けられないことになるのではと危惧するところもあります。県が開設する施設である以上、世界中の皆様に御愛顧いただける施設とするだけでなく、県民や県内のさまざまな事業者にとって最大限にメリットを感じていただける施設づくりが何よりも求められるのではないかと感じております。  そこで、お伺いします。  ターンテーブルの運営による事業効果を県内に還元するため、どのような活用策を計画しているのか、御所見をお伺いします。  次に、ジビエの活用による中山間地域の振興策についてお伺いいたします。  野生鳥獣の人里への出没や農作物被害が顕著になってきたのは平成十年ごろからと記憶しています。最近では、イノシシに刈り取り前の稲を荒らされたとか、鹿がユズやミカンの木の皮を食べてしまい、樹勢が弱ってしまったとか、猿に軒下の干し柿をとられたなど、県民の皆さんのお話を聞くにつけ、県民生活への影響の深刻さを感じているところです。  徳島県だけでなく、県境を接する四国各県も同じ状況で、中山間地域を中心に野生鳥獣が猛威を振るっており、対応に苦慮していると聞いております。  もちろん県でも、手をこまねいているわけではなく、市町村や関係団体と連携し、侵入防止柵の整備はもちろん、有害捕獲にも力を入れ、近年の捕獲頭数では、イノシシ、鹿、猿で二万頭を超えるなど、懸命に対策を進めているものの、なかなか被害の減少には至っていないのが現状で、二十八年度の農作物被害額は一億円を超えていると聞いています。  そのような中で、ことし二月議会の代表質問で臼木議員も触れましたが、捕獲した野生鳥獣の肉をジビエとして有効利用しようという取り組みが県内外で進められており、注目しているところです。二十八年度に会派で県外視察に赴いた長野県では、信州産シカ肉認証制度のもと、認証された処理施設から出荷された鹿肉がスーパーで販売され、トレーサビリティーシステムも付与されていました。高知県では、梼原町がジビエの移動式解体処理車を導入し、ジビエの供給に力を入れるとのことでありました。  ジビエは、見方を変えれば、中山間地域を中心に豊富に存在する資源であり、これを地域の特産品として広く活用を図ることで、中山間地域の新たな収入源ともなり得ます。一方、現状では、臭い、かたい、牛や豚に比べて安全性に不安があるなど、マイナスイメージによる食わず嫌いな人が多いと感じます。また、食べられる飲食店が少なく、気軽に食する機会がないなど、ジビエの普及はいまだ十分とは言えない状況だと思います。  そこで、お伺いいたします。  ジビエの消費拡大を図ることにより、中山間地域の振興につなげるべきと考えますが、御所見をお伺いします。  次に、鳴門市のコウノトリを軸にした生態系ネットワークを通じて、地域活性化に向け汗をかくべきといった観点から質問いたします。  日本の空から一旦は姿を消したコウノトリですが、兵庫県豊岡市で平成十七年五月に五羽が放鳥されたのをスタートに、現在では約百羽のコウノトリが日本の空を舞っております。しかし、野外繁殖となると、この十二年間、放鳥拠点である豊岡市周辺以外では行われませんでした。  本年、鳴門市での野外繁殖が成功しましたが、豊岡市周辺以外ではこれが日本初のことであります。このことは、まさに幸せを運ぶ鳥コウノトリに選ばれた地域として、全国に誇れることと考えます。  本県では、平成十四年三月に、徳島県環境基本条例が掲げる人と自然とが共生する住みやすい徳島の実現を目指し、その具体策の一つとして、とくしまビオトープ・プランを策定していますが、その中で、県内でビオトープの保全、復元、創出を推進していく上での目標のいわば候補としてコウノトリを挙げています。  話は変わりますが、先月、国土交通省から、「川から始まる、川から広がる魅力ある地域づくり。河川を基軸とした生態系ネットワークの形成」という冊子が出されました。この冊子を見ると、川の中の事業から流域連携へとし、鶴やコウノトリなどの大型の水鳥を指標種として、河川を基軸とした生態系ネットワークを形成することで、地域の魅力と活力を生み出していくと書かれております。  最近の報道を見てみますと、鳴門市はいち早く、コウノトリにちなんだ農作物などの認証制度を導入し、早速コウノトリおもてなしレンコンとして、九月二日、五十キロが徳島空港からコンテナで東京市場に初出荷され、来年三月まで約二十八トンの出荷が予定されており、コウノトリのロゴマークをつけた商品で販路拡大などを行っていくと述べられています。ただ単に農薬の使用を減らすだけでなく、コウノトリや鶴類といった生き物をシンボルに掲げ、人と自然との共生をもテーマに農産物のブランド化を図るという取り組み、またコウノトリの野生復帰などの取り組みを積極的に観光産業、ひいてはインバウンド施策に生かしていこうという取り組みが、今全国で注目されております。  そこで、お伺いいたします。  鳴門市で繁殖した親子を含む何羽ものコウノトリを育み、大空を舞う豊かな自然環境を有する鳴門市周辺を初めとする吉野川流域の魅力を地方創生につなげてはどうかと考えますが、御所見をお伺いします。  次に、自然災害から生命、財産を守るための山地災害対策について質問します。  九州北部豪雨により、福岡、大分両県では、三十七人のとうとい命が失われ、いまだ四名の方が行方不明であります。二カ月以上経過した九月に入っても、およそ千人以上がもとの自宅以外での避難生活を強いられています。心から哀悼の意を表し、お見舞いを申し上げます。この豪雨は、線状降水帯と呼ばれる帯状に連なった積乱雲がもたらしました。茨城県鬼怒川の堤防が決壊するなどして多くの犠牲者を出した二〇一五年の関東・東北豪雨も線状降水帯が原因でした。このような集中豪雨は、本県を含め、どこでも起こる可能性があります。県は、気象や災害に関する情報を住民にわかりやすく伝えることが重要ですし、住民も早い段階での避難行動が求められています。  九州北部豪雨は、本県はもとより、全国の中山間地域に大きな警鐘を与えました。それは、戦後大量に植林された杉やヒノキが土砂もろとも下流域の住宅を直撃し、また川をせきとめるなどして被害を拡大させ、多くの生命や財産を奪ったことです。本県では、過去にも山腹崩壊も起きています。今後注意を要する箇所も多く存在します。現状を再点検し、森林の保水機能を高めるための山の手入れなど、効果的な対策をとっていく必要があります。  九州北部豪雨災害への派遣職員報告会で、運輸政策課主任は、二十一万立方メートルもの流木が被害拡大や復旧作業のおくれにつながったことを報告しました。また、森林整備課主査からは、杉の根は地中一から二メートルまで十分に成長していたが、山の表面を覆う土壌が崩れる表層崩壊で根こそぎ流されていた。森林の土砂流出防止効果を上回る雨の恐ろしさを報告しています。これは本県でも同様の災害が発生し得るものと考えます。  そこで、お伺いいたします。  九州北部豪雨災害を受けて、県として山地災害にどのように対応していくのか、御所見をお伺いします。  次に、障がい者の就労支援についてお伺いします。  去る七月十九日に、会派の研修で、東京で開催された地方から考える社会保障フォーラムに参加してまいりました。そのプログラムの中に、障がい者の就労をテーマに、厚生労働省社会・援護局の内山博之障害福祉課長からの農業分野と障がい福祉分野の連携に関する新たな取り組みを大変興味深く拝聴したところであります。農業と福祉の連携、いわゆる農福連携を推進することは、福祉的就労に従事している障がい者にとっては、障がい程度や作業能力に応じた作業が用意される、自然との触れ合いにより情緒が安定、一般就労に向けての体力、精神面での訓練になる、地域との交流機会ができるなど、新たな働き方を生み出す画期的な取り組みであり、これをどんどん進めていくべきと感じたところであります。  また、国では二〇二〇年度の東京パラリンピックまでに、農業や六次産業化に取り組む障がい者施設を支援するとともに、好事例の蓄積、普及を図りつつ、定期的なマルシェ、市場の開催やパラリンピック会場付近での大々的なマルシェを開催するとの方針を打ち出しています。東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて盛り上がる中、農福連携を推進することは、障がい者の方々に地域社会とのつながりをもたらし、また社会に貢献できる就労の機会を広げ、工賃向上にもつながっていくということから、大変重要なことではないでしょうか。  そこで、お伺いいたします。  障がいのある方々が取り組む農福連携について、どのように支援していくのか、御所見をお伺いいたします。  それぞれ御答弁をいただきまして、まとめに入ります。    (飯泉知事登壇)

飯泉嘉門知事  まず、ターンテーブルの事業効果を県内に還元する活用策について御質問をいただいております。
 県では、オリンピック・パラリンピック開催を控え、国内外から注目が集まる東京に、情報発信と交流の拠点ターンテーブルを、本年度いよいよオープンいたします。ここでは、本県産の高品質な食の魅力でおもてなしをするレストランを核に、宿泊施設を組み合わせることで、ゆったりとした時間の中で徳島を感じていただく画期的な施設運営を計画しているところであります。このため、スタッフが接客のあらゆる場面で徳島の魅力や価値を丁寧に説明するとともに、渋谷の地の利、こちらを生かし、流行に大きな影響力を持つインフルエンサーによる情報の拡散を図るなど、戦略的なブランディングに取り組むことといたしております。
 一方、議員御提案のとおり、この施設が国内外から訪れるお客様だけではなく、県民の皆様方にしっかりとメリットを実感していただける活用策が大変重要である、このように認識いたしております。
 そこで、施設では、ビジネスで東京出張の際、安価に宿泊のできるドミトリーと現地での商談に使える共有スペースや、家族やグループでも快適に宿泊することのできる貸し切りルームなどを設けることで、県民の皆様方にも首都圏での活動拠点として御活用いただきますとともに、国内外の利用者の皆さんとの交流の中で、それぞれのお立場から徳島の魅力を発信していただきたいと考えております。
 また、施設が持つ機能やそこに集まる人脈を生かし、販路開拓はもとより、市場ニーズを捉えました売れる商品づくりなど、県内事業者や生産者の皆様方の新たな事業展開に直結させてまいりたいと考えております。例えば、食の分野では、品質やストーリーに強いこだわりを持つ都内のオーナーシェフを対象に、生産者が直接プロモーションをする密度の濃い商談イベントを繰り返すことで、県産食材の価値を深く理解する徳島びいきのシェフが集うコミュニティーを形成し、販路拡大、開拓とブランディングを同時に実現させる取り組みを展開いたしてまいります。さらに、日ごろから県産品を取り扱う施設のシェフやスタッフが商品力に磨きをかけるアイデアやヒントを生産者の皆様方に還元することで、世界に通用する商品づくりを強力に支援いたしてまいります。
 今後とも、生産者を初めさまざまな分野の皆様方から、御意見、御要望を頂戴いたしまして、施設運営を常に進化させていくことで、県民の皆様お一人お一人が主役となって活躍していただくことのできる新たなステージとしての機能をしっかりと発揮させてまいります。
 次に、ジビエの消費拡大によります中山間地域の振興について御質問をいただいております。
 捕獲した鳥獣をジビエとして有効活用することは、捕獲活動が加速され、有害鳥獣の減少にもつながりますことから、本県ではこれまでも、処理衛生管理ガイドラインに基づく施設において処理された安全・安心な鹿やイノシシの肉を阿波地美栄と名づけ、PRをいたしてまいりました。また、これらを提供する飲食店を、うまいよ!ジビエ料理店として認定いたしまして、ブランド化や消費拡大に向けた取り組みを進めてきたところであります。今後、こうした動きをさらに加速させ、中山間地域に経済効果をもたらす地域資源として大きく育てていくためには、より多くの消費者の皆様方にジビエを直接食していただきますとともに、安定的な供給体制の確保が不可欠となります。
 まず、ジビエに関する認識を深めていただくための取り組みといたしまして、本年十一月に開催される狩猟の魅力まるわかりフォーラムに合わせまして、阿波地美栄フェスタを開催いたしますとともに、うまいよ!ジビエ料理店スタンプラリーを同時期に実施いたしまして、広く県民の皆様方や観光客の皆様方にジビエの魅力を発信し、親しんでいただく機会を提供することといたしております。
 また、平成三十年度に日本ジビエサミットを徳島で開催することが決定されたところであり、全国の狩猟者や料理人の皆様約五百名が参加し、ジビエ振興について議論を深めることとしており、このサミットを大きな契機と捉え、県を挙げてジビエ活用の機運を醸成してまいります。
 さらには、安定供給体制の確保に向けまして、まずは捕獲や処理施設への持ち込みをふやすことが重要でありますことから、狩猟者の皆様方に対する搬入促進の働きかけの強化や、運搬手段の改善による搬入エリアの拡大を図り、捕獲鳥獣を処理施設へ安定的に搬入するシステムを検討いたしてまいります。
 今後とも、捕獲から消費まで一連の対策に、県を初め市町村や関係機関が一丸となって取り組むことによりまして、阿波地美栄が徳島の新たなブランドとしてより多くの消費者の皆様方に受け入れられ、中山間地域における新たな所得向上対策の一つとなりますように、ジビエ振興にしっかりと取り組んでまいります。
   (福井政策監登壇)

福井廣祐 政策監 コウノトリが舞う吉野川流域の魅力を地方創生につなげてはどうかとの御質問をいただいておりますが、本年六月、吉野川の豊かな自然環境に育まれたコウノトリのひな三羽が、県民の皆様が見守る中、無事巣立ったところであります。このことは、産学官連携によるコウノトリ定着推進連絡協議会の皆様の定着に向けた取り組みや、周辺地域において環境に優しい農業を実践するエコファーマーの皆様の御努力のたまものであり、現在は親子以外にも数羽の飛来が頻繁に観察されております。
 そこで、県におきましては、こうした成果を一過性にすることなく、次世代へしっかり継承するため、環境学習として地元中学校や高校のエシカルクラブと連携したビオトープの整備や魚道の設置、エコファーマーの育成はもとより、化学肥料をさらに削減する環境に配慮した農業の普及などに鋭意取り組んでいるところであります。
 こうした中、去る八月十日には、コウノトリと地域農業のかかわりを広くPRし、地域経済の振興を図ることを目的として鳴門市が立ち上げた認証制度の第一号となるコウノトリおもてなしレンコンが認証され、九月二日から徳島県と日本航空株式会社の包括連携協定によるフライト便により、週五日、十五ケース程度の関東市場への出荷が始まったところであります。
 また、コウノトリの営巣地域で栽培されたレンコンを使用したチップスやスイーツ、お茶などの六次化産品の開発が、地元の商工会、JA女性部及び企業の連携による地域活性化の取り組みとして本格的にスタートしたところであります。
 豊岡市とその周辺以外では全国初となるコウノトリの野外繁殖による巣立ちは、吉野川流域が有する田園風景や水辺環境などの地域資源に新たな魅力が加わるとともに、農作物のブランド化や観光面でのイメージアップなど、地方創生にもつながるものとして全国から大きな注目を集めているところであります。
 今後とも、県庁一丸となって、鳴門市を初め、関係機関と連携し、コウノトリにより新たな一ページが書き加えられたことを起爆剤として、さらなる魅力発信を積極的に展開するなど、新たな人、物の流れを創出し、地方創生の実現にしっかりとつなげてまいります。
   (小笠農林水産部長登壇)

小笠恭彦 農林水産部長  九州北部豪雨災害を受けて、山地災害にどのように対応していくのかとの御質問でございますが、去る七月の九州北部豪雨災害においては、線状降水帯が形成され、記録的豪雨により、山腹崩壊や土石流が多数発生し、とうとい人命が失われるなど、甚大な被害となりました。
 本県では、発災後直ちに被災地へ職員を派遣し、災害復旧支援業務を行いながら、災害の実態を調査したところ、多数の山腹崩壊により発生した大量の土砂と流木が被害を拡大させたこと、その一方で、治山ダムが土砂や流木を食いとめていることを確認するとともに、こうした豪雨の際には、早期避難の呼びかけが極めて重要であることを改めて認識したところでございます。
 これまで本県においては、森林が有する山地の保全機能や水源の涵養機能を高度に発揮させるため、間伐を初めとする森林整備を実施するとともに、所有者による管理の困難な森林について、公的機関による取得や受託管理を進め、適切な管理に努めてまいりました。特に、保安林においては、森林整備に加え、治山ダムを初めとする施設整備を計画的に実施し、災害に強い森林の造成に取り組んでまいりました。
 このような中、先般発生いたしました九州北部豪雨災害の状況を踏まえ、人家や公共施設などの上流にある治山事業箇所の緊急点検を行った結果の対応として、流木の発生リスクを軽減するため、渓流内にある不安定な樹木を除去する治山流木緊急対策事業を九月補正予算案として提案させていただいたところであります。
 またあわせて、市町村や山地防災ヘルパーと連携した山地災害危険地区のパトロールを強化するとともに、緊急点検やパトロールの結果などを地域住民の皆様にお伝えし、早期避難の意識醸成にも努めることといたしております。
 今後とも、ハード対策としての森林整備や治山事業とソフト対策としての森林管理やパトロールを一体的に実施し、山地災害の防止や復旧にしっかりと取り組んでまいります。
   (木下保健福祉部長登壇)
保健福祉部長(木下慎次君) 障がいのある方々が取り組む農福連携への支援についての御質問でございますが、障がいのある方々が、住みなれた地域で自立して心豊かに暮らしていくためには、芸術・文化・スポーツ活動はもとより、就労を通じた社会参加が重要であります。
 そこで、県におきましては、障がいの種別や程度に応じた就労支援を行っており、一般就労を希望する方々には、就労に向けた相談、職場・家庭訪問など、円滑な就労移行に向けた支援を実施するとともに、福祉的就労を希望する方々には、職場実習、生産活動などの機会の提供や、知識・能力向上のための訓練を行っております。さらには、藍染め、和三盆糖など、徳島らしさを生かした新商品の開発や県内外で共同販売会を開催するなど、工賃アップに向けた施策を展開しております。
 また、本県独自の取り組みとしまして、高齢者の方々への買い物支援や見守りと障がいのある方々の社会参加の機会の拡大を図る障がい者が繋ぐ地域の暮らし“ほっとかない”事業を全国初の取り組みとして実施し、活躍の場の創出を図っております。
 議員お話しの農福連携は、農業分野における労働力確保への対応や、農作業による心身のリハビリテーション効果など、さまざまな意義を有する大変重要な取り組みであると認識しております。このため、障がい者就労施設が有する労働力と農業者が必要とする農作業等のマッチングや農業支援センターの職員が施設において、栽培方法を初めとする農業技術の向上を支援してきたところでございます。一方、施設に対して行ったアンケート調査では、安定的な生産活動に対する不安感や販路開拓に向けた取り組み実績が少ないなどの課題が明らかとなりました。
 そこで、新たにNPO法人を初め、関係機関とともに、仮称ではございますが、農福連携推進検討会を年内に立ち上げ、障がい者就労施設における円滑な農業参入に向けた支援方策を検討し、取り組みをさらに加速させてまいります。
 今後とも、関係機関との連携のもと、農福連携を初めとする就労支援を推進し、障がいのある方々が地域で活躍できる共生社会の実現に向け、しっかりと取り組んでまいります。
   (庄野議員登壇)

庄野昌彦 それぞれ御答弁をいただきました。丁寧でわかりやすい答弁をいただいたと思います。大変力強い答弁もありましたし、また新しいことにチャレンジするといったような答弁もあったように思います。ありがとうございます。
 まず、コメントを少し申し上げますけれども、ターンテーブルにつきましては、東京のど真ん中の渋谷で県産品を大きくアピールするチャンスでございます。同時に、質問でも申し上げましたけれども、県費を投入してつくる施設でありますから、県内の県民一人一人にとってもメリットが感じられるような施策の展開を十分に考慮していただきますように求めておきたいと思います。
 また、ジビエの活用につきましては、前向きに答弁いただきました。鹿肉などを扱ってくれる飲食店の需要の掘り起こし、それからジビエに興味を持つ飲食店へのサンプルの提供、それから処理施設として県央部への処理加工施設の設置、そして県内でのジビエカーの試行運転なども検討してみてはどうでしょうか。将来的には、一般の消費者が手軽に買えるように、量販店などでの販売を目指すなどの取り組みも必要であろうと思います。今後とも、ジビエの振興を県としてしっかり支援して、地域の新たな産業づくり、そして収入の増加につなげていっていただきたいと思います。平成三十年度に日本ジビエサミットがあるということでございますんで、ぜひとも成功を祈念しておきたいと思います。
 また、コウノトリによる地方の創生につきましては、吉野川流域コウノトリ・ツルの舞う生態系ネットワーク推進協議会--これはまだ仮称でございますけれども、これの立ち上げに向けて進行中だというふうにお聞きしております。地域の自然環境が豊かになるというだけでなく、さまざまな地域振興や経済活性化の効果が期待できます。県としても積極的なかかわりを期待しておきます。
 山地災害対策につきましては、徳島県におきましても危険な地域がたくさんございます。自分が住んでいる地域がどのような状況にあるのか、どのような危険な状況にあるのかということを正確な情報提供で知っておくということが重要でありますし、またいざというときの避難の体制等々も日ごろから検討しておかなければなりません。また、日常的な山の管理体制なども、今後もしっかりと進めていっていただきたいというふうに思います。
 最後に、障がい者の就労支援につきましては、農福連携推進検討会(仮称)を立ち上げるという御答弁がございました。東京オリンピック、そしてパラリンピックに向けても、農福連携のマルシェ等々も大々的にやるというふうな方針もお聞きしましたし、本県の農福連携の好事例がその場で発表できるような取り組みを、それに向けて頑張っていっていただきたいというふうに思っております。
 これで全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。