2018年9月19日 庄野昌彦代表質問(全文)
 
(庄野昌彦) 初めに、七月五日に発生した西日本豪雨災害、台風二十号、二十一号、さらには北海道南東部を震源とした北海道胆振東部地震により多くのとうとい命が失われました。心から哀悼の意を表します。
 同時に、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。家屋の倒壊を初め、農作物、公共物など、一日も早い復旧・復興を心から祈念いたしております。
 それでは、新風とくしまを代表いたしまして、県政の重要課題について質問してまいります。知事初め理事者各位におかれましては、県民が笑顔になるような温かい御答弁をお願いしておきます。
 それでは、質問に入ります。
 まず、平成三十年七月豪雨を踏まえた今後の土砂災害対策についてお伺いいたします。
 発災から二カ月以上過ぎましたが、いまだ八名の方が行方不明であるとともに、千七十四名の方が避難生活を強いられております。
 徳島県においても、県西部を中心に多くの土砂災害が発生しております。幸いにも、県内では人的被害はなかったと伺っておりますが、三好市山城町では、地すべりや崖崩れなどの土砂災害や道路の寸断により集落へのアクセスができなくなり、今もなお十一地域、三十九世帯−−平成三十年九月十八日現在−−の方々が集団避難されているなど、住民の生活に大きな影響を与えております。
 八月十五日には、新風とくしま県議団として、地元の高井議員の先導のもと、私も現地へ足を運び、被災現場を目の当たりにして、その被害の甚大さに驚愕するとともに、これだけの被害が発生したものの、人的被害がなかったことは本当に奇跡的なことであると感じているところであります。
 しかしながら、山城町の白川谷川沿いにおいては、上流の集落への生命線である県道や市道が大規模な土砂災害により跡形もなく崩落している箇所もあり、全面的な復旧には相当な時間がかかるのではないかと思われます。三好市ではいまだに避難生活を続けられている方々も多くおられますし、避難されていないものの、雨が降るたびに再度崩れるのではないかと不安な生活を強いられている方々もおられます。七月豪雨被害から早期の住民の平常な生活復帰、また住民の安全で安心な生活確保のためには、被災箇所の早期の復旧と再度の豪雨に対する被害の防止対策が重要であると考えているところであります。
 そこで、お伺いします。
 三好市における土砂災害対策にどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 次に、建設産業の人材育成についてお伺いします。
 建設業では、地域のインフラの整備、維持の担い手であると同時に、地域社会の安全・安心の確保を担う地域の守り手として重要であり、いざ災害が発生すると、応急対応で地域を支えております。また、生産年齢人口の五%を雇用する地域の社会経済を支える基幹産業であり、近年では本業で磨いてきた力を活用し、新たな分野、第一次産業などで活力ある地域づくりに貢献しております。
 国土交通省の資料によると、建設業就業者数は年々減少しております。建設業就業者、技術者、技能労働者数は、平成九年の六百八十五万人をピークに、平成二十七年は五百万人となっており、建設業就業者は五十五歳以上が約三四%、二十九歳以下が約一一%と高齢化が進行し、次世代への技術承継が大きな課題となっております。十年後には高齢者の大量離職が見通され、中長期的な担い手確保の必要性が増しており、若年入職者の確保、育成が喫緊の課題と言われております。
 そのために、賃金面では適正な賃金水準の確保、公共工事設計労務単価の適切な設定、また担い手三法、品確法、入契法、建設業法の趣旨の徹底、雇用の安定、人生設計面では安定的な仕事量の確保や社会保険の加入促進が求められております。また、建設キャリアアップシステムの構築が言われていますが、技能者の資格等の情報や現場での就業履歴等を業界統一のルールで蓄積するシステムを構築していくことは、資格、就業履歴を適切に評価できることで、処遇の改善、就業機会の増加につながると言われております。
 そこで、お伺いいたします。
 地域のインフラを支え、災害対応のかなめとなる建設産業が将来にわたり発展するためには、若者を初めとする人材を確保・育成する取り組みが必要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、インターネット上の人権侵害についてお伺いします。
 人権の世紀と言われる二十一世紀においては、これまでの経験と反省を踏まえ、全ての人の人権が守られる社会を築いていくことが世界共通の願いとされております。
 こうした中、国内では、障害者差別解消法、ヘイトスピーチ対策法、部落差別解消推進法のいわゆる差別解消三法が成立、施行され、さまざまな人権を尊重する意識の高揚が図られるとともに、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、世界各国のアスリートを初めとした多くの人々を温かく迎え入れる理念や体制の整備が整いつつあります。
 その一方で、法務省が取りまとめた平成二十九年の国内の人権侵犯事件においては、新規に救済手続を開始した件数が一万九千件を超え、対前年比でも〇・五%増加しております。中でも、インターネット上の人権侵害に関する事件数は二千二百十七件で、対前年比一六・一%の増加と五年連続で過去最高件数を記録している状況です。
 インターネットによる差別書き込みや動画掲載については、匿名の発信者による誹謗中傷の内容を一瞬にして不特定多数の人々が受信できることから、非常に危険で、被害者の心を深く傷つける深刻な問題であります。
 行政においては、こうしたネット上の差別書き込みや動画掲載に対して、サイト管理者への削除要請が行えるシステムがあろうかと思いますが、取り組みが受け身となっているのではないか、もっと積極的にこうした差別書き込み等を発見し、なくしていこうとする姿勢が必要ではないかと思います。
 そこで、お伺いします。
 インターネット上の人権侵害に関する県の認識と、今後どのような対策を講じていこうとしているのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、県立高校の学区制の見直しについてお伺いいたします。
 さきの県議会六月定例会において、教育長より、公立高校普通科に設けられている通学区域を二〇二〇年度入試から見直すとの方針が示され、八月二十八日には県教委が設けた有識者会議の初会合があり、通学区域制の改善に着手されたところであります。
 本県の普通科高校における三通学区域は、一九七二年度入試から導入され、以来、有識者会議による審議や県議会での論議などを重ね、現在の制度に至っており、現制度では、通学区域外からでも一定の割合が進学できる流入率の設定に加えて、県内全域を通学区域とする理数科や外国語科の設置などにより、学校選択の幅も確保されているところであります。
 仮に通学区域を廃止するとなると、特定の高校において受験競争が過熱し、今以上に明確な学校の序列化が進むのではないかと私は危惧しています。また、望まない遠距離通学や不本意入学を強いられる生徒がふえることで、不登校や中途退学につながることも考えられます。さらには、中学浪人を選ぶ生徒がふえることも予想され、募集定員を満たすことが困難となる高校が出てくるおそれがあります。
 今やるべきは、各高校の特色化、学校間格差の縮小に向けた取り組みだと思います。大学等への進学を想定している普通科高校においては、全ての学校での同質同水準の教育内容の展開を目指すべきであり、同じ公立の普通科に通う生徒にとって不公平を生じさせない取り組みが大事だと考えます。
 現在、人口急減、超高齢化という日本社会が直面する課題に対して、各地域がそれぞれの特徴を生かし、自立的かつ持続的な社会を創生しようと、国と地方が総力を挙げて取り組んでいるところでございます。その方策の一つとして、高校を核とした地域づくりの取り組みにも大きな期待が寄せられており、そのためには各地域の生徒が高い割合で地元高校に進学できる仕組みが不可欠であり、地元生徒による地元高校の活性化こそ魅力的で活力ある地域社会の創生につながるものと考えます。
 現在の通学区域に関しては、各自治体の首長さんの間でもさまざまな意見があることも承知しておりますし、私の会派の中でもさまざまな意見があります。
 しかし、遠距離通学者数の抑制や学校間格差の拡大防止、地元高校の育成等に大いに寄与しておる現在の通学区域制は、十分に評価できるものと考えます。
 そこで、お伺いします。
 今後も、基本的な枠組みとして普通科高校における三通学区域を維持すべきと考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。
 次に、地方公務員の臨時・非常勤職員の処遇改善についてお伺いいたします。
 二〇一七年五月、地方公務員の臨時・非常勤職員の適正な任用、勤務条件を確保することを目的として地方公務員法及び地方自治法の一部が改正され、二〇二〇年四月より、会計年度任用職員制度が導入されることになりました。
 さらに、去る六月二十九日には、正規、非正規労働者の不合理な待遇格差を禁じる働き方改革関連法が可決成立しましたが、地方公務員法と地方自治法の改正についても、正規職員と非正規職員との処遇の均衡を図るという観点では趣旨は同じと考えております。
 各地方公共団体における公務の運営については、任期の定めのない常勤職員、つまり正規職員を中心とすることが原則となっている一方で、全国の自治体で勤務する臨時・非常勤職員は、平成二十八年現在で約六十四万人とも言われ、それぞれが地方行政のなくてはならない重要な担い手となっております。
 また、今後ますます加速することが見込まれる労働力人口の減少、一層進むであろう行政課題の多様化、複雑化を踏まえると、正規職員はもとより、臨時・非常勤職員、いわゆる非正規職員が高いモチベーションを持って業務に邁進できる、処遇面を含めた環境整備が不可欠であると考えます。
 現在、総務省が制度改正に伴う適正な勤務条件の確保に必要となる地方財政措置を検討しているとの情報もあり、県としても地方の声を国に届け、確実に措置されるよう後押ししていくことが重要であります。
 また、二〇二〇年四月の採用に向けた募集時期を見据え、関係条例の整備を行う必要があり、今後、しっかりと現場の声を聞き、職員組合と協議した上で、本県の実情に即した制度設計を急ぐべきと考えます。
 そこで、お伺いします。
 県として臨時・非常勤職員の処遇改善を含めた環境整備にどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 それぞれ御答弁をいただきまして、質問を続けてまいります。
 
◎知事(飯泉嘉門) 庄野議員の御質問に順次お答えさせていただきます。
 まず、三好市における土砂災害対策について御質問をいただいております。
 西日本の広い範囲で甚大な被害をもたらした平成三十年七月豪雨では、本県におきましても、線状降水帯によりまして、三好市において、降り始めからの雨量がわずか十日足らずで池田観測局の年平均降水量を上回る千四百八ミリを記録し、多くの土砂災害により車両が進入できない集落、いわゆる孤立集落が十三地区に達し、百七十二世帯、四百七十一名の方々の生活に大きな影響を及ぼしたところであります。
 特に山城町では、土砂災害が広範囲に及んだため、私自身防災ヘリで被災状況を確認した上で、地上からも現地に向かい、まずは孤立状態の解消のため、三好市と連携し、道路の啓開と市道や林道を活用した迂回路の確保、住民の皆様の仮移転を進めた結果、八月六日には孤立状態が解消されたところであります。
 また、被災地の迅速な復旧・復興のため、直ちに国に対し大規模土砂災害への支援を要望したところ、八月末までに山城町粟山地区を初め七カ所全てで、再度災害防止に向け、緊急的に対策が可能となる災害関連事業の実施が認められたところであります。
 さらに、九月七日には、これまで機会あるごとに提言してまいりました西祖谷山村有瀬地区の地すべり対策について、これまで県事業であったものが、国直轄事業として実施いただける運びとなり、長年の懸案であった対策が一気に加速する見込みとなりました。
 そこで、県といたしましては、復旧・復興の加速化を図るため、経験豊富な土木職四名と森林土木職一名の配置による西部総合県民局三好庁舎の体制強化や、三好市内における災害復旧事業を対象に指名競争入札の対象金額の拡大を初め、入札契約制度の臨時措置を講じたところであります。
 さらに、県単維持補修費につきましては、今定例会において、当初予算と同様、過去最大となる災害予防対策に係る補正予算案を提出したところであり、河川内の流木や堆積土砂の撤去、住民の着実な避難を促すソフト対策など、ハード、ソフト両面から災害予防対策に取り組んでまいります。
 今後とも、地元三好市の皆さん方と連携いたしまして、被災された皆様方の一日も早い生活再建に向け、復旧・復興に全力を傾注いたしますとともに、近年、頻発化、激甚化する豪雨からの地域の皆様方の命と暮らしを守る土砂災害対策にしっかりと取り組んでまいります。
 次に、インターネット上の人権侵害に対する御質問をいただいております。
 近年の急速な情報化の進展やSNSの普及に伴い、子供から大人まで誰もが気軽に情報の入手、発信が可能となった反面、インターネット上の掲示板や動画サイトなどでは、部落差別及びヘイトスピーチを助長する表現や障がい者及び性的マイノリティーの方々に対する悪質な誹謗中傷といった書き込みや動画が数多く掲載されるなど、現代のネット社会における人権を取り巻く環境は年々厳しさを増しているものと、このように認識いたしております。
 県では、これまでインターネット上の人権侵害に対応するため、プロバイダー事業者に対する情報の適切な管理を促す文書通知や法務局を通じたプロバイダー事業者への削除要請を実施いたしますとともに、全国知事会からも国に対し実効性のある人権救済制度の早期確立を要望いたしてまいりました。
 こうした取り組みにもかかわらず、インターネット上の人権侵犯事件は毎年増加の一途をたどっていることや、本県でも平成二十九年に十八件もの人権侵犯事件が発生したことなどの現状を鑑みますと、県といたしましても、これまで以上により積極的にこの問題に対処する必要がある、このように認識するところであります。
 そこで、まずはインターネット上の差別書き込みに対し県職員が定期的に監視を行い、これを発見した際にはプロバイダー事業者やサイト管理者へ直接削除要請を行うモニタリング事業に直ちに着手いたしてまいります。
 加えて、インターネット上やSNS、利用頻度が高い若い世代の方々に対しまして、人権意識の高揚と県と協働で差別解消に取り組む機運の醸成を図る観点から、このたび四国大学に御協力をいただき、希望する学生さんを人権ネットモニターに認定し、十月中をめどにモデル的にモニタリングを実施いたします。
 今後とも、こうしたモニタリングの実施はもとより、悪質な人権侵害の抑止、解消と県民の皆様方へのより一層の人権啓発を図りながら、全ての人々の人権が尊重される社会の実現に向け、しっかりと取り組みを進めてまいります。
  
◎政策監補兼県土整備部長(瀬尾守) 建設産業における人材の確保、育成の取り組みについての御質問でございます。
 建設産業は、社会資本の整備や適切な維持管理に重要な役割を果たし、地域の経済や雇用を支える本県の基幹産業であるとともに、災害時には地域住民の皆様の命と暮らしを守る応急復旧活動等を担う、なくてはならない産業と認識しております。
 一方、建設産業は、他の産業と比較しまして、若年労働者の割合が低い状況であり、将来の担い手を確保するためには、技能と経験にふさわしい給与の実現や長時間労働の是正、建設現場の生産性向上といった就労環境の改善が課題となっております。
 このことから、まずは賃金水準の向上を図るために、公共工事の積算に用いる設計労務単価の六年連続の引き上げを実施するとともに、これまでも必要な公共事業予算の確保やダンピング対策に取り組んできたところであります。
 次に、長時間労働の是正につきましては、ゼロ県債を活用した施工時期の平準化や余裕のある契約工期を設定するほか、週休二日の確保を目指し担い手確保モデル工事を導入するなど、積極的な取り組みを行っているところでございます。
 また、建設現場の生産性向上に向け、最先端の建設機械やIoTを利用した情報共有システムの活用によりまして、現場の省力化や効率化を図るほか、工事現場で職長の役割となる登録基幹技能者について入札制度で評価を行うなど、技能労働者の処遇改善や地位の向上に努めております。
 さらに、将来の担い手となる子供たちにものづくりを体感する建設工事現場見学会や建設の仕事をわかりやすく伝える出前講座など、建設産業の魅力発信にも取り組んでいるところであります。
 今後とも、引き続き、地域を守り支える建設産業が、格好いい、快適な、希望の持てる、魅力あふれる産業として持続的に発展していけるよう、人材の確保、育成にしっかりと取り組んでまいります。

◎教育長(美馬持仁) 普通科高校における通学区域制のあり方についての御質問でございますが、本県の普通科高校における三通学区域は、昭和四十七年度入学者選抜で導入して以来、選抜制度に係る検討委員会での協議や県議会での御論議などさまざまな議論を重ねる中で現在の制度に至っております。
 この通学区域制は、これまで地元高校の育成や不本意な遠距離通学の抑制など一定の役割を果たす一方、生徒同士の切磋琢磨する機会が十分には保証されていないといった課題があると認識しております。
 加えて、城ノ内中学校・高等学校の中等教育学校への移行に伴い、県内全域を通学区域とする城ノ内高校の生徒募集を平成三十三年度入学者選抜から停止いたします。
 県教育委員会ではこの機会を捉え、本県の普通科高校における通学区域制に関して、将来を見据えつつ、そのあり方について検討を進めるため、さきの六月定例会におきまして、通学区域制に関する有識者会議の設置を表明するとともに、現在の中学二年生が対象となる平成三十二年度入学者選抜から通学区域制の改善に着手をするとの方向性を示しました。
 そして、去る八月二十八日には、学識経験者や教育関係者等から成る委員十八名の出席のもと、第一回の有識者会議を開催したところであります。
 その意見交換では、通学区域制は中学生の進路選択の幅を狭めるものであり、将来的には通学区域制を撤廃することが望ましいとの御意見がある一方、議員からもお話のありました通学区域制の撤廃により、さらに多くの生徒が遠距離通学を強いられるような状況はつくるべきではないとの御意見もいただいております。
 また、通学区域制の問題は、少子化の進行を見据え、将来的な展望を持って検討する必要があるといった御意見もいただくなど、活発な論議が行われました。
 現在、中学校のPTA会長を対象としたアンケート調査を実施しているところであり、十月中に開催いたします第二回有識者会議におきましては、この調査結果も資料としてさらに議論を深めてまいります。
 県教育委員会といたしましては、これからの有識者会議における議論の結果を踏まえ、徳島の未来を担う子供たちがその個性や能力を十分に発揮することができるよう、よりよい制度づくりに向け、幅広い観点から総合的に検討してまいります。
 
◎経営戦略部長(木下慎次) 臨時・非常勤職員の処遇改善を含めた環境整備にどのように取り組んでいくのかとの御質問でございますが、知事部局では、本年五月一日時点において、臨時職員が百二十四名、月十五日以上勤務する非常勤特別職員が三百五十五名と、正規職員のおよそ六分の一に当たる臨時・非常勤職員が在職し、まさに各職場で貴重な戦力となって、公務の一端を担っていただいております。
 こうした中、昨年五月の地方公務員法及び地方自治法の改正により、二〇二〇年四月から、フルタイム、パートタイムいずれの勤務形態も設定でき、さまざまな業務に従事可能な一般職である会計年度任用職員制度が導入され、現行の臨時・非常勤職員はその大半が会計年度任用職員へ移行することとなります。
 また、会計年度任用職員になれば、パートタイム勤務職員にも期末手当の支給が可能となるとともに、正規職員に準じた休暇制度も適用できるなど、同一労働同一賃金を含む働き方改革の方向性に沿った制度改正がなされたところです。
 現在、本県は南海トラフ巨大地震や豪雨災害を初め、少子高齢化、人口減少など、多くの課題に直面しており、全庁一丸となって取り組みを進めるためにも、本県における会計年度任用職員のあり方をしっかりと検討し、貴重な戦力としてさらに活躍いただける環境を整備していくことが不可欠であります。
 そこでまず、適切な勤務条件設定に係る地方への追加の財政措置が確実になされるよう、本年六月には四国知事会、八月には全国知事会を通じ、国に対し円滑な制度導入に向けた必要な財源確保について提言を行ったところであり、今後とも、さまざまな機会を捉えて国に要請してまいります。
 また、二〇二〇年四月から円滑に制度がスタートできるよう、現在、課題の洗い出しを初め、関係条例、規則の整備の検討などを始めており、引き続き関係機関や職員組合と十分に協議しながら、諸準備を着実に進めてまいります。
 このたびの大きな制度改正を機に、本県に勤務する会計年度任用職員がこれまで以上にやりがいと使命感を持って業務に精励できる制度を構築し、組織執行体制の強化、県民サービスの向上にしっかりと取り組んでまいります。
 
◆三十六番(庄野昌彦) それぞれ御答弁をいただきました。コメントを申し上げます。
 災害対策については、七月豪雨災害を受けて、本県からも愛媛県、広島県、岡山県などにDMATや保健師チーム、緊急災害警備隊、緊急消防援助隊など、各県のニーズに応じて、市町村や関係団体を含め七百名を超える人員の派遣、そして九月一日からは中長期の職員の派遣も行われております。この間の取り組みに対しまして敬意を表しますとともに、これからも大変な業務と思いますけれども、継続した支援をお願いしておきたいと思います。
 また、三好市の土砂災害対策については、今議会に補正予算として迂回路整備など本格的な災害復旧とともに、二次災害対策関連の大きな補正予算を早速計上していただきました。ありがとうございました。今後、中長期的な支援が必要となると思いますけれども、よろしくお願い申し上げます。
 続いて、二の建設産業の人材育成でございますけれども、この質問は徳島市内の建設業の方からの要望を質問にしたものでございます。下請、孫請が多い事業体では、もっと従業員に賃金を支払いたくても、なかなかそうはいかない現状があること、もっと人を雇用したくてもなかなか飛び込んできてくれない現状があること、また技術、技能の継承も大事であるということも語っていただきました。若者を含めた人材の確保はとても重要でございます。また、技能、技術の継承についても、これも大変重要な取り組みでございます。今後、さらなる取り組みについてお願いしておきます。
 次に、ネット上の人権侵害につきましては、今はひどいというのを通り越しています。絶えず注視し、差別的な書き込みはすぐに消去するといった対応がとれればいいのでありますけれども、一旦拡散してしまえば、長期的に人権侵害事象が継続します。県警察とも連携し、厳しい対応を求めておきます。
 また、今、回答で四国大学の学生さんの協力を得て人権ネットモニターを認定し、モニタリングを実施するとの答弁もいただきましたけれども、非常に若い方にもそうした人権意識の啓発にもつながります。今後とも、さらなる御尽力をお願いしたいと思います。
 また、県立高校普通科の学区制については、この九月十四日の徳島市議会の文教厚生委員会において、三学区制の堅持についての要望が全会一致で可決され、県教委に送られるということも聞いております。今後、有識者会議で掘り下げた検討が行われますが、過去のデータや全国状況、中学校校長先生の御意見やPTA、各地からの意見などについて御協議をいただきたいというふうに思います。
 また、有識者会議の提言を踏まえ、県教育委員会が責任を持って判断していっていただきたいと思います。
 次に、臨時・非常勤職員の処遇改善でございますが、二〇二〇年四月からの会計年度任用職員制度に変更になるのを好機と捉え、貴重な戦力である職員さんの処遇改善を求めておきます。
 また、このことは市町村にも及んでいくことなので、ぜひとも職員組合とも十分に話し合いの協議を持っていただきたいと思います。
 それでは、引き続き質問を続けてまいりたいと思います。
 次に、太陽光発電など、自然エネルギーをこれからも充実強化させていくための方策についてお伺いします。
 七月に閣議決定された第五次エネルギー基本計画で、再生可能エネルギーが主力電源と位置づけられましたが、これを具現化していくためには、新規導入はもとより、既設の自然エネルギーを将来にわたって活用していくことが重要であります。
 最も身近な自然エネルギーの一つとして住宅用太陽光発電が挙げられます。十キロワット未満の住宅用太陽光発電は、二〇〇九年に始まった余剰電力買い取り制度において、発電した電気をまず自宅で使い、余った電力を電力会社が買い取る仕組みとなっており、十年間の期間を定めて買い取りがスタートしました。この買い取り期間が二〇一九年十一月から順次期限切れを迎える、いわゆる二〇一九年問題が浮上しております。
 新聞報道によりますと、二〇一九年中に五十三万世帯が期限切れとなり、二〇二三年までに累計で百六十五万世帯に達し、本県でも二〇一九年度中に少なくとも五千件余りが期限切れとなるものと見込まれます。
 もう一つの問題として、太陽光発電はFIT制度の導入により自然エネルギーの導入が進んだ一方で、太陽光パネルの寿命は二十年から三十年程度とされており、二〇三〇年代半ばから使用済み太陽光パネルの廃棄量が急増すると言われております。
 二〇一九年問題に関して国は、電気自動車などを使って自家消費をふやしたり、FITの期限切れとなった電力を集めてビジネスを展開する新事業者−−アグリゲーターと言います−−や小売電気事業者に売ったりすることを勧めておりますが、このためには、企業側の需要と小さな発電者とを結ぶ事業が促進される仕組みづくりや発電意欲を支える価格での買い取りが重要であると考えます。
 また、大規模停電などの災害時に威力を発揮する太陽光発電の電力をためておいて使うことのできる家庭用蓄電池を普及させるために、助成制度も必要だと考えます。
 FIT制度による買い取りが終了した後も、引き続き各家庭で太陽光発電が行われていくことで、分散型社会インフラとしての真価が発揮されるとともに、主力電源となり得ると考えます。
 加えて、持続可能なエネルギーという観点から、大量発生が予想される使用済み太陽光パネルについて、リサイクルなどの方策も今後検討すべき課題と考えます。
 そこで、お伺いします。
 これらの課題解決に向けて、今後、国や県の取り組みが極めて重要なものになると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、家畜伝染病の発生に備えた防疫対策の充実強化についてお伺いいたします。
 本県の畜産は、ブロイラー飼養羽数全国第六位であるとともに、リーディングブランドの阿波尾鶏を初め畜産物の生産が盛んな畜産県であり、加えて処理、加工、流通、消費にわたり、県内各地で雇用の場を創出するなど、地域経済に大きく貢献しているところであります。
 それだけに、万一高病原性鳥インフルエンザなど家畜伝染病が発生すれば、本県畜産業に甚大な被害をもたらすとともに、地域経済にも大きな影響を及ぼすことになります。
 皆様も御存じのように、平成三十年一月、隣県の香川県さぬき市において、四国で初めて高病原性鳥インフルエンザが発生し、本県の一部が搬出制限区域に含まれるという、これまでにない緊迫した状況になったところであります。
 本県では、いち早く畜舎や交通拠点において消毒を実施し、ウイルス侵入防止対策の徹底により、幸いその後の発生もなく、終息を迎えたところであり、関係者の方々の御尽力に敬意を表するところであります。
 これから発生の危険性が高まるシーズンを迎え、迅速な防疫措置を講ずることこそが地域産業を守る上で重要であり、県内で発生させないための官民一体となった防疫体制の強化、生産農場の衛生対策は必要不可欠なものであります。
 香川県での発生以降、私も多くの生産者の方々にお話をお聞きする機会をいただきましたが、生産者の方々も、香川県で発生した高病原性鳥インフルエンザへの対応から、家畜伝染病発生に対する初動防疫措置の重要性を再認識されたところでありました。
 そのようなお話をお聞きしている最中、九月九日、四半世紀、二十六年ぶりに岐阜県において豚コレラが発生いたしました。農場へ防疫措置に向かう報道を目の当たりにし、私自身、平成二十二年に宮崎県で発生した口蹄疫の防疫活動に獣医師として従事したことを思い出しました。今でも現地の農家の方々の思いや現場での対応の困難さを思うと、悲しく、無念でもあり、このようなことが本県はもとより、今後、国内で二度と発生してはならない、発生させてはならないと強く感じたところであります。
 知事も、開会日には、高病原性鳥インフルエンザの発生リスクが高まる今秋以降を見据え、家畜防疫体制のさらなる強化に取り組んでいると発言されましたが、私もいつ発生してもおかしくない家畜伝染病に対し、生産現場における家畜伝染病の発生予防対策や万が一発生した場合の防疫措置について、一層の充実強化が必要であると考えております。
 そこで、お伺いします。
 今後、高病原性鳥インフルエンザを初め家畜伝染病を迎え撃つ防疫対策について、どのように充実強化させていくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、小規模事業者における事業承継の促進についてお伺いいたします。
 小規模事業者を取り巻く経営環境は依然厳しく、特に経営者の高齢化が進む中、事業承継は全国的に大きな課題となっております。
 中小企業庁の調査によれば、経営者が廃業を考える理由として、重複回答でありますが、業績が厳しいは三七%にとどまる一方、後継者が確保できないが三三%、自分の代限りと決めているが三〇%、高齢のためが二二%、技能等の引き継ぎが困難が一五%という結果が出ております。
 このことから、うまく後継者に事業承継ができれば廃業せずに済むケースが多々あるのではないかと推測されます。技能等の引き継ぎが困難という点についても、貴重な技能が廃業により失われるのでないかと大いに懸念されるところであります。
 国では、事業承継に係る税優遇制度を整備したり、補助制度の創設や全国的な事業承継支援体制構築への支援を行うなど、この問題に積極的に取り組もうとしております。
 ただ、地方においては、事業承継というテーマがどちらかというと企業経営にとってはネガティブで、現役の社長に会社が危ないのではないかという風評が生まれることを恐れ、なかなか取り組みに二の足を踏む状態となっている事例があるのではないかと推察されるところであります。
 そこで、事業承継の社会的な必要性について、機運を醸成するような取り組みを県が率先して行い、経営者がこの課題に前向きに取り組んでもらえるように、きめ細かな支援を行うべきと考えます。
 そこで、お伺いします。
 県では事業承継を進めるため、今後、どのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、教育委員会における障がい者雇用問題についてお伺いします。
 障がい者雇用の対象となる障がい者数の算定に当たって、ガイドラインに基づかない方法で算定していたことが、中央省庁を初め自治体において次々に明らかになり、本県の教育委員会においても不適切な算定が判明し、非常に残念であります。
 また、事前の文教厚生委員会で公表された再調査では、厚生労働省のガイドラインの運用が始まった平成十八年度から今年度まで、八十九人の不適切な算定が明らかになり、二十四年度を除く全年度で法定雇用率を下回っております。
 これは、障がい者への差別を禁じ、就労機会を広げることを目的にした障がい者雇用制度をないがしろにするものであり、健常者も障がいのある方も一緒に共生の社会をつくっていこうという大前提がぐらつく事態であり、早急な再発防止と障がい者の雇用確保が必要であると考えます。
 県教育委員会では、これまで県立みなと高等学園を初め、特別支援学校の卒業生が県内企業などに就職できるように本当に努力され、その成果は非常にすばらしいものがあり、大きな評価も得ているところであります。今現場で頑張っている先生方が意気消沈してしまうことがないようにするためにも、この問題に早く終止符を打つべきと考えます。
 そこで、お伺いします。
 教育委員会では、今後、どのように障がい者雇用に取り組んでいくのか、教育長の御所見をお伺いいたします。
 次に、障がい者の就労支援についてお伺いします。
 障がい者の就労支援の一つとして、農福連携は、県内の就労支援施設における野菜や花苗などの栽培を初め、隣県、香川県では県とJAとの連携による就労支援施設とのマッチング、京都府では農林水産部門と福祉部門の連携によるきょうと農福連携センターの開設など、全国的に取り組みが進められているところであります。
 また、本年七月二十六日には、農福連携全国都道府県ネットワークにおいて、障がいのある方が特性に応じて就労、活躍できる場の農林水産業全体への拡大、商品開発や販路拡大に向け、民間企業などとの連携推進、農林水産業と福祉分野との連携による効果を収集し、発信するなど、農福連携の加速に向けた宣言を発表いたしました。
 私は、昨年の本会議で農福連携の推進について質問し、県から新たにNPO法人を初め関係機関とともに農福連携推進検討会(仮称)を年内に立ち上げ、障がい者就労支援施設における円滑な農業参入に向けた支援方策を検討し、取り組みをさらに加速してまいるとの力強い答弁をいただいたところであります。
 私自身も農福連携の可能性を含め、昨年、行政の担当者をお招きし、那賀川町での薬用として使われる植物ミシマサイコの収穫や調整作業の現地研修会を開催してきました。今、障害者差別解消法の施行や東京パラリンピックの開催等を契機として、障がいへの理解が深まる中、農福連携は農業と福祉的就労に従事している障がいのある方々にとって、農業分野での労働力確保、障がいの程度や作業能力に応じた就労の場の拡大など、障がいのある方々のより一層の社会参加に向け、大変重要な取り組みではないでしょうか。
 そこで、お伺いします。
 本県における農福連携をさらに促進するためにどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。
 それぞれ御答弁をいただきまして、まとめに入ります。

◎知事(飯泉嘉門) 太陽光発電などの自然エネルギーの充実強化について御質問をいただいております。
 国におきましては、第五次エネルギー基本計画の中で、自然エネルギーの主力電源化が明記され、さきの北海道胆振東部地震では、災害に強い分散型電源としての有用性が再認識されるなど、その重要性はますます高まってきているところであります。
 議員からもお話がありましたように、固定価格買い取り期間が順次終了を迎える二〇一九年問題や使用済み太陽光パネルの大量廃棄問題など、諸課題への適切な対応が自然エネルギーの充実強化に大変重要である、このように認識するところであります。
 これらの課題を解決するためには、国を挙げた対応が不可欠であり、電力会社による買い取り継続の仕組みづくりや蓄電池、電気自動車の導入支援による自家消費の促進に向けた取り組みを進めるとともに、地域新電力による電力の地産地消やIoTを活用したバーチャルパワープラントによる小規模分散型電源システムの構築など、自然エネルギーによる新たなビジネスの創造を加速化していくことが重要となります。
 また、太陽光パネルの大量廃棄問題では、設置から処分までの一貫したシステムやPCBと同様、国主導による広域処理体制の構築が必要となります。
 そこで、私が会長を務める三十四道府県、約二百の企業で構成する自然エネルギー協議会では、いち早くこれら諸課題への対応について国に対し提言を重ねてまいったところであります。その結果、国の総合資源エネルギー調査会におきまして、電力会社による買い取り継続のルールづくりやFIT制度に頼らないビジネス環境整備に向けた議論が本格化するとともに、今年七月からは、事業者から国に対するパネル廃棄費用の積立計画の報告義務化がなされるなど、提言の具現化が着実に進んでいるところであります。
 今後は、課題解決に向けた取り組みをさらに加速すべく、国の予算編成を見据え、早急に政策提言を行うとともに、県民の皆様方には効果的な情報提供や電力の自家消費を促進する新たな支援策を検討するなど、自然エネルギーが主力電源としてその地位をしっかりと確立することができるよう、先頭に立って取り組みを進めてまいります。
 
◎副知事(後藤田博) 農福連携をさらに促進するために、今後、どのように取り組むのかといった御質問でございます。
 農福連携は、農業分野において、農業従事者の減少や高齢化を背景とした担い手確保の方策として、また福祉分野においては、障がいのある方々の自立や社会参加に向けた新たな活躍の場を創出するものとして、それぞれが抱える課題を解決する相乗効果の極めて高い処方箋であります。
 県では、これまで障がい者就労支援施設が提供できる労働力と農業者が求める作業とのマッチング、また就労支援施設が取り組む農業への技術指導に取り組んできたところであり、昨年十二月に、県と民間団体から成る農福連携推進検討会を設立し、就労支援施設の円滑な農業参入を加速させてまいりました。
 具体的には、議員からもお話のありました薬用植物でありますミシマサイコを初め、ソバや阿波和三盆糖の原料となる竹糖などの栽培指導はもとより、農地確保や施設整備についても支援するとともに、ホウレンソウの生産においては、出荷作業と障がい者特性に応じた労働力とのマッチングを進めているところであります。
 また、本県特産の藍につきましては、阿南市の就労支援施設において、栽培、収穫、乾燥まで行うモデル施設の育成に取り組んでおり、明日にはこのモデル施設において、県内の就労支援施設の方々を対象に現地検討会を開催し、藍栽培への理解を促進することにより農福連携の取り組みを拡大していくこととしております。
 さらには、本県の就労支援施設の農作物や加工品を、県民の皆様はもとよりですが、県外の方々にも広くPRし、販路の拡大を図るため、本年十一月に障がい者交流プラザにおいて農福連携マルシェを初めて開催するとともに、神奈川県横浜市で毎年開催しておりますマルシェを初めとして、大都市圏での販売促進イベントにも積極的に参加することとしております。
 今後とも、関係機関、団体としっかり連携しながら、農福連携の取り組みをさらに加速させ、障がいのある方々の自立と社会参加の促進に向けて全力で取り組んでまいります。
  
◎政策監(福井廣祐) 家畜伝染病を迎え撃つ防疫対策の充実強化についての御質問でございます。
 本年一月、香川県におきまして四国で初めての発生となった高病原性鳥インフルエンザや今月九日に二十六年ぶりに岐阜県で発生した豚コレラなどの家畜伝染病は、畜産業に甚大な被害を及ぼすものであり、特に高病原性鳥インフルエンザにつきましては、ウイルスの変異による人への影響も危惧されております。
 このため、県におきましては、家畜伝染病の発生を重大な危機事象と位置づけ、全庁挙げてさまざまな対策を講じてきたところでありますが、香川県での発生を受けて実施した防疫活動により得られた経験を生かし、さらなる充実強化を図ることといたしました。
 まずは、迅速かつ的確な防疫措置が行えるよう、消毒ポイントの設置に係る手順の見直し、地域の実情に応じたタイムラインの作成など、初動防疫体制をより実効性のあるものに高めるとともに、迅速な確定診断のための検査機器、都道府県初となる泡殺鳥機の導入といった防疫機器のさらなる整備充実を図り、全国トップレベルの防疫体制を構築することといたします。
 また、家畜伝染病発生時の支援協定につきましては、重機などの手配や防疫従事者の搬送など、現在五団体と締結しておりますが、このたび新たに四団体との間で締結を行い、防疫作業に用いる資機材の調達や運搬、消毒ポイントにおける車両の誘導や消毒の実施など、多岐にわたる防疫作業に対する備えに万全を期してまいります。
 加えて、農林水産省と全国の家畜防疫員が参加し、来月二十四日に佐那河内村で開催する移動式焼却炉を用いた家畜防疫演習のほか、生産農場から食鳥処理場まで一体となった実践的な防疫訓練を実施することにより、関係機関相互の連携を進化させ、家畜伝染病に対する対処能力のより一層の向上を図ることといたします。
 さらには、農場を中心とした発生予防対策として、家畜保健衛生所による飼養衛生管理基準の遵守の指導に加え、高い衛生管理を証明する農場HACCPや畜産GAPなど、認証取得を加速させることにより、家畜伝染病の侵入阻止をするための衛生対策を徹底いたします。
 こうしたさまざまな対策を通じ、県内の畜産業はもとより、地域経済や県民生活を守るため、発生させない、持ち込ませないとの強い決意のもと、家畜防疫体制の充実強化に今後ともしっかりと取り組んでまいります。
 
◎商工労働観光部長(黒下耕司) 小規模事業者における事業承継の促進についての御質問でございます。
 少子化や経営者の高齢化が進む中、事業承継は、小規模事業者を初めとする県内事業者はもとより、本県にとって重要な課題であるというふうに認識しております。
 このため、事業者が事業承継に円滑に取り組めるよう、平成二十八年十一月より継続して政策提言を行い、事業承継支援制度の充実強化や税の優遇制度の拡充など、国の支援施策に反映されたところであります。
 また、平成二十九年度には、徳島商工会議所内に設置されました徳島県事業引継ぎ支援センターを核とし、産学官金と税務、法律などの専門家が一体となりました徳島県事業承継ネットワークを構築し、診断、相談、マッチング、そして事業承継に至る一連の取り組みに対する支援を総合的に展開しているところであります。
 これにより、平成二十九年度における診断件数は、国の目標値を大きく上回り四〇%増となるとともに、相談件数、成約件数とも前年度を上回る着実な成果が上がっております。
 さらに、昨年十一月の県議会での御論議を踏まえ、事業承継に活用できる制度融資である小口資金におきまして、一業者当たりの融資限度額を一千二百五十万円から二千万円へと拡充したところでありまして、同資金の新規融資は、八月末現在、件数、金額とも前年同期比でおよそ四割増と大幅に増加しており、小規模事業者の事業承継に大きく貢献しているものというふうに考えております。
 なお、今年度は県内三地域に新たにブロックコーディネーターを配置し、きめ細やかな相談、支援体制を確立することによりまして、全県的な事業承継の取り組みを促進しているところであります。
 今後は、とくしま移住交流促進センターとより一層の連携を図りますとともに、首都圏で開催するビジネスフォーラムや移住・創業セミナーの機会を最大限に活用いたしまして、事業承継に係るマッチングブースの設置や事例紹介を行うことにより、県外からの移住者による創業や事業承継を促進してまいります。
 これら県内、県外両面での事業承継支援を積極的に展開することによりまして、県内事業者のすぐれた経営ノウハウや技能を円滑に引き継ぎ、本県経済の持続的発展と地方創生の実現を目指してまいります。
 
◎教育長(美馬持仁) 今後、どのように障がい者雇用に取り組むのかとの御質問でございますが、県教育委員会における障がい者雇用については、例年その状況を調査し、厚生労働省へ報告してきたところでありますが、このたび国のガイドラインに基づかない方法で算定したものが含まれていたことが確認され、県教育委員会としてまことに重く受けとめているところであります。
 これまで県教育委員会では、教員採用における身体に障がいがある者を対象とした選考や小中学校の事務職員における身体障がい者雇用枠の設置、特別支援学校の卒業生に対する就労支援の一環としてのチャレンジ雇用制度の創設などの取り組みを進めてきたところでありますが、こうした雇用促進の取り組みを一層進展させることが不可欠であります。
 このため、去る九月四日、教育委員会事務局担当者による勉強会を開催し、ガイドラインの適正な運用や障がい者雇用の意義について再度認識を徹底したところであり、今後、事務局関係課で構成する障がい者雇用推進チームを来月中に設置し、障がいのある方を支援する団体や障がい者雇用に力を注ぐ企業、大学等の有識者の皆様の御意見をいただきながら、短期的、中期的な視点から雇用拡大に向けた取り組みを検討することといたしました。
 推進チームでは、県教育委員会における障がい者雇用のあり方を改めて検証するとともに、障がいのある方を対象とした新たな業務の創出や安全で働きやすい環境づくりについて検討することとしており、ガイドラインの徹底した遵守はもとより、障がいのある方が教育現場においてそれぞれの障がい特性に応じ生き生きと働くことのできる就労の場の確保に取り組んでまいります。
 県教育委員会といたしましては、障がい者雇用は障がいのある方だけでなく、障がいのない人も含めた社会全体の問題であるということを改めて深く認識いたしますとともに、障がいのある方が障がいによる困難を克服し、地域の担い手として活躍できるようしっかりと取り組んでまいります。
 
◆三十六番(庄野昌彦) それぞれ御答弁をいただきました。コメントを申し上げたいと思います。
 きょう十問質問させていただきましたけれども、全般的に本当に誠意ある前向きな御答弁をいただきましたと思っております。本当に御苦労されたでしょうけど、ありがとうございました。
 まず、自然エネルギーにつきましてですけれども、買い取り制度、FITが終了後も設置者が末永く発電を続けていけるような仕組みが重要であって、買い取り制度の継続、家庭用蓄電池の普及、そして廃棄パネルの再資源化など、今後重要なテーマとなってまいります。
 知事のほうからも詳しい御説明もいただきまして、今、全国の自然エネルギー協議会の会長さんをされとんですけれども、国のほうにも的確に要望されておるようでございますし、何とかこの廃棄されたパネルができるだけ再資源化、再利用されるような方策も含めて、これからどんどんと研究が進んでいけばいいなあというふうに思っているところでございます。
 地球温暖化防止の見地からも、最近、地球上で大きな気象の変動が起こっております。そうした意味からも、温暖化防止の見地からも、徳島県は水素を活用した取り組みも大きく動き出しております。そうした取り組みとも合わせて、この問題につきましてはしっかりと全国を引っ張っていただきたいというふうに思っております。
 家畜伝染病の発生に備えた防疫対策の強化につきましては、詳しい説明がございました。家畜防疫マニュアルの見直しや発生時の機材の移動や消毒作業など、より迅速に、かつ円滑に進めるための県内四団体と家畜伝染病発生時における支援活動に関する協定を締結するということでありまして、力強く思いますけれども、本当に家畜伝染病が疑われる事例が農場で発生したときに、いかに疑似患畜から患畜と診断されるまでの間どうしていくのか、またもし仮に患畜が伝染病に感染しているという確定診断がなされたときにはどのような形で、どのようなタイムラインでこの封じ込めを行っていくのかという初動の体制、これが非常に重要でございますので、これからもそのことを、マニュアル化されますけれども、しっかりと全体、農場も含めた、県の職員さんも含めて、企業さんも含めて、全部が同時に私たちは今何をこの場面ではしたらいいのかということをしっかりと検討され、日ごろからの飼育農家との連携、そして話し合いや、また関係機関との整理等々を十分に行っていただいて、今後、さらなる充実強化をお願いしておきたいと思います。
 また、小規模事業者における事業承継の促進についてでありますが、前の議会で岡本先生が申されまして、私も非常に事業承継の促進というのは重要なことであるというふうに認識しておりました。徳島県はほとんどが零細中小でございますので、この事業所がしっかりと存続していかなければ、徳島県の活力はないというふうに思っております。そういう意味では、県としてもしっかりと今後ともサポートしていく必要があります。
 答弁では、今年度、県全体を包括する承継コーディネーターの設置に加えて、県内三地域にブロックコーディネーターを配置するとのことでございました。さらに、とくしま移住交流促進センターとより一層の連携を図っていくということも言われました。これは県内外両面での事業承継の取り組みは非常に重要でございますので、今後さらに進めていっていただきたいというふうに思います。
 次に、教育委員会教育長から御答弁がございましたけれども、障がい者の雇用の問題につきましては、本当にこんなことがあるのかなあというふうなことで全国的に大きな問題となっております。読者の手紙にもいろんな意見が出されております。
 ただ、これからどのようにして共生の社会をつくり出していくのか、障がいのある方もみんな一緒に仕事をしていくために、これは環境整備であったり、周りの方々の理解というものも非常に大事になってきます。このたびのことをきちんと教育委員会の中で総括をしながら、今後の障がい者雇用にしっかりと私はつなげていっていただきたいというふうに思っております。
 次に、農福連携の取り組みであります。
 農福連携については去年も質問しましたけれども、農業の分野においても、障がいのある方の仕事の確保の両面からも大切な取り組みでございます。双方がウイン・ウインの関係となりますように、今後とも力を入れていっていただきたいと思います。
 今任期最後の本会議での代表質問でございました。これからも新風とくしまの会派同僚議員とともに、県民の声に耳を傾け、暮らしやすい徳島、笑顔あふれる徳島を目指して頑張ってまいります。今後とも、御指導のほどよろしくお願い申し上げます。
 以上で全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)